「生理前のイライラがしんどい」「毎月イライラせずに過ごせたらいいのに」「食べ物でイライラを抑えられないの?」
生理の前になると起こるイライラは、自分で思うようにコントロールできないので辛いですよね。

そこで今回は、生理前のイライラを抑える食べ物について徹底解説します。
食事以外の対策も詳しく紹介しますので、生理前の不調に悩んでいる人はぜひチェックしてみてください!

生理前にイライラしやすくなる原因は?

生理前にイライラするのは、ホルモンバランスが崩れることで身体にも精神にも影響を及ぼすためです。
生理前に起こるイライラなどの不調は「PMS(月経前症候群)」と呼ばれ、程度の差はあれど、多くの女性に起こる症状です。

ここでは、生理前にイライラする原因について掘り下げて紹介します。

PMS(月経前症候群)とは

PMSは、月経前症候群(premenstrual syndrome)の略で、生理3〜10日位前に始まる精神的・身体的なさまざまな不調のことを指します。
イライラ・落ち込み・食欲増進など症状は人それぞれ違いますが、月経が始まると症状が落ちつくのが一般的です。

特に月経前の黄体期と言われる時期は、女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」が大きく変動することで、イライラしやすくなります。

PMSの症状は、年齢や体質などで個人差が大きいのも特徴の1つです。

イライラだけじゃない!生理前の不調

生理前の不調は、症状も強さも人によってさまざまです

イライラするだけではなく、以下のような症状もPMSの影響の可能性があります。

精神的な不調の例 身体的な不調の例
理由もなく悲しくなる 乳房がはる
落ち込みやすい 肌が荒れる
怒りっぽくなる お腹がはる
頭が働かない とにかく眠い
落ち着かない 疲れやすい・だるさ
集中できない 頭痛
情緒不安定 むくみ
イライラする 食欲増進
不安感が強くなる のぼせ

生理前のイライラと食べ物の関係

生理前のイライラはホルモンバランスの乱れだけではなく、食べ物が関係していることもあります。
特定の栄養が不足していたり、神経を刺激しやすい食べ物を摂っていたりすると、イライラの症状が現れやすくなるため注意が必要です。
何気なく食べていた毎日の食事で、気づかないうちにイライラを助長している場合も!
次の章では、生理前のイライラを抑える食事について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

生理前のイライラに抑える食事方法

生理前のイライラは食べ物による影響もあるため、食事の仕方を見直すことが有効です。
イライラを抑える食事方法のポイントは、以下の3つがあります。

  • 栄養バランスのとれた食事をする
  • 炭水化物を抜かない
  • 血糖値を急激に上昇させない

できる部分から始められるよう、1つずつ詳しく見ていきましょう。

栄養バランスのとれた食事をする

基本となるのは、栄養バランスの取れた食事をすることです。
偏った食事により、身体に必要な栄養素が不足すると、イライラを助長することにつながります。
特に、精神の安定をサポートする6つの栄養素は、PMSの時期に意識して摂るようにしてみてください。

PMSのときにおすすめの栄養素

  • カルシウム
  • マグネシウム
  • ビタミンB6
  • ビタミンE
  • 亜鉛
  • イソフラボン

カルシウム・マグネシウム
カルシウムとマグネシウムは、神経伝達において重要な役割を担っています。
カルシウムやマグネシウムが不足すると神経が興奮しやすくなる傾向があるため、意識して摂ることが大切です。

・ビタミンB6
ビタミンB6は、気分をコントロールする際に重要な役割を担うセロトニンやドーパミンなどの合成をサポートする栄養素です。
ビタミンB6を適切に摂ることで、イライラ・気分のムラ・不安など、PMSの症状の緩和をケアできることが研究で示されています。
参照元:ビタミンB6|eJIME 厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』

・ビタミンE
ビタミンEは、イライラの原因となる自律神経の乱れを整える働きがあるとされています。
積極的に摂取することで、気分を落ち着かせるのを助けてくれます。

・亜鉛
亜鉛は、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの合成に関係する栄養素です。
亜鉛が不足すると、イライラにつながりやすくなります。

・イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンに似た働きをする栄養素です。
イライラなど、PMSの不調に対して穏やかに作用すると言われています。

炭水化物を抜かない

生理前のイライラを抑えるには、炭水化物を抜かないようにしましょう。

炭水化物は、脳のエネルギー源となる大切な栄養素です。
炭水化物を過度に制限すると、脳のエネルギー源が不足し低血糖の状態に近づき、イライラが強く出るようになります。

また炭水化物は、気分の安定に影響するセロトニンを合成するために必要な栄養素です。

「糖質=太りやすくなる」というイメージから、炭水化物を控える人が多いようですが、イライラを抑えたい生理前は、しっかり食べるようにしましょう。

血糖値を急激に上昇させない

生理前のイライラを抑えるには、血糖値を急激に上昇させないことも大切です。
血糖値が急上昇すると気持ちが一時的には安定しますが、その後に一気に下がるため、情緒が不安定に傾きやすくなります。
食事の際、血糖値をできるだけ緩やかに上昇させることが、イライラを抑えるポイントです。

  • 食事は汁物や野菜から食べる
  • よく噛んでゆっくり食べる
  • 食事と食事の間を空けすぎない

空腹時に白米などの糖質を一気に食べると、血糖値の急上昇につながります。
食事は1日3食を決まった時間に、食べる順番を意識してゆっくり食べましょう。

生理前のイライラにおすすめの食べ物一覧

生理前のイライラには、食事の仕方や栄養素が大きく関わっていることがわかったところで、実際にどんな食べ物を摂ると良いのでしょうか。

ここでは、生理前に摂りたいおすすめの食べ物を、7種類の栄養素ごとに具体的に紹介します。

  • ビタミンB6を含む食べ物
  • カルシウムを含む食べ物
  • マグネシウムを含む食べ物
  • ビタミンEを含む食べ物
  • 亜鉛を含む食べ物
  • イソフラボンを含む食べ物
  • セロトニンの分泌を促す食べ物

ビタミンB6を含む食べ物

ビタミンB6を多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • カツオ
  • まぐろ
  • 肉類
  • レバー
  • バナナなど

ビタミンB6は、ビタミンB2と一緒に摂ることで活性化するという特徴があります。
卵・チーズ・青魚・きのこなど、ビタミンB2が豊富に含まれている食べ物と一緒に摂るのがおすすめです。

カルシウムを含む食べ物

カルシウムを多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • いわし
  • しらす
  • 干しエビ
  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • モロヘイヤ
  • 小松菜など

カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップします。
卵・鮭・きのこなど、ビタミンDが豊富な食べ物とあわせて摂ると、より効果的です。

マグネシウムを含む食べ物

マグネシウムを多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • ナッツ類
  • さば
  • いわし
  • 玄米
  • わかめ
  • こんぶなど

マグネシウムは、推奨される量を摂取できていない人が多い栄養素です。
さまざまな種類の食品から摂ることができるので、バランスよく多くの食べ物を意識して摂取しましょう。

ビタミンEを含む食べ物

ビタミンEを多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • ブロッコリー
  • かぼちゃ
  • 赤ピーマン
  • アーモンドなど

ビタミンEは脂溶性の栄養素なので、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
ソテーやサラダのドレッシングなど、油を使った調理がおすすめです。

亜鉛を含む食べ物

亜鉛を多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • あさり
  • 牡蠣
  • 豚レバー
  • 牛肉
  • 卵など

亜鉛は、ビタミンCを一緒に摂ると吸収効率がアップします。ブロッコリーやパプリカ、柑橘系の果物など、ビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取してみてください。

イソフラボンを含む食べ物

イソフラボンを多く含む食べ物は、以下の通りです。

  • 大豆
  • 納豆
  • 豆乳

イソフラボンは吸収後、約6~8時間で半減してしまうと言われています。
一気に摂るのではなく、1日に数回に分けて、さまざまな食品を組み合わせて摂取するのがおすすめです。

セロトニンの分泌を助ける食べ物

セロトニンの分泌を助ける食べ物は、以下の通りです。

  • 鶏胸肉
  • 牛や豚のレバー
  • マグロなどの赤身の魚
  • チーズなどの乳製品
  • 納豆などの大豆製品
  • バナナ
  • ナッツ

イライラがひどい時は、セロトニンの分泌が減っている可能性があります。

セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分の安定をサポートする物質です。
セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から作られますが、体内での合成はできません。

人間の体は、トリプトファンの合成に必要な酵素や生成経路を持っていないためです。
体内で生成できない分、食べ物から積極的に摂るようにしましょう。

逆効果かも?生理前に控えたい食べ物

積極的に摂りたいイライラを抑える食べ物とは逆に、生理前に控えた方が良い食べ物もあります。
以下の3つは、特に注意が必要です。

  • ファーストフードや揚げ物
  • アルコールやカフェイン
  • ケーキやお菓子などの甘いもの

1つずつ詳しく紹介します。
知らずに摂取していることでイライラが増す可能性がありますので、ぜひチェックしてみてください。

ファーストフードや揚げ物

ファーストフードや揚げ物は、生理前のイライラしやすい時期に控えたい食べ物の1つです。
ファーストフードや揚げ物を主体とした食事は、栄養バランスが偏りやすい傾向にあります。

ビタミンやミネラルなど、気分の安定のために必要な栄養素が不足することでホルモンバランスが乱れ、イライラを引き起こしやすくなります。

アルコールやカフェイン

お酒やコーヒーを飲む習慣がある人は多いかと思いますが、生理前には控えめにする方が良いでしょう。

アルコールやカフェインが入った食べ物は神経を刺激する作用があるため、摂取しすぎるとイライラや不安感に繋がる恐れがあ
ります。

カフェインは、コーヒー以外の飲み物や食べ物に意外と多く含まれています。
生理前の不調が気になる場合は、ノンカフェインのコーヒーや、カフェインの少ない麦茶やハーブティーなどを試してみるのも1つの方法です。

カフェインを多く含む飲み物 カフェインの少ない飲み物
コーヒー ノンカフェインコーヒー
紅茶 デカフェコーヒー
エナジードリンク 麦茶
日本茶(緑茶など) ごぼう茶
ココア ルイボスティー
抹茶 ハーブティー

ケーキやお菓子などの甘いもの

チョコレートなどの甘いお菓子は、血糖値の変動により気分が不安定になる可能性がある食べ物です。
甘いものは砂糖を多く含むため、血糖値の急上昇と急降下を起こしやすく、イライラを増大させる恐れがあります。

生理前はPMSの影響で無性に甘いものが食べたくなる場合がありますが、できるだけ控えることが望ましいでしょう。

どうしても甘いものが食べたい場合は、さつまいもやフルーツなど、血糖値の上昇が緩やかな食べ物に置き換えてみるのもおすすめです。

食事だけじゃない!生理前のイライラ対策

食事に気をつけると同時に、イライラを抑える工夫を毎日の生活の中に取り入れることも重要です。
食事以外にできる対策は7つあります。

  • 軽い運動
  • マッサージ
  • 十分な睡眠
  • ストレス発散
  • 生理の周期を把握
  • 専門医に相談
  • サプリメントを取り入れる

簡単にできるものばかりですので、まずは1つでもいいので試してみてください。

軽い運動

生理前のイライラ対策として、軽い運動を取り入れてみましょう。
おすすめは、散歩やウォーキング、ストレッチなどの有酸素運動です。

軽く体を動かすことで代謝が上がり、血流もアップするため自律神経が整いやすくなります。
「運動をするヒマがない!」という場合は、駅では階段を利用する・歯磨きをするタイミングでスクワットをするなどの工夫を。

毎日の生活の中で、少しでも身体を動かすことを意識してみてください。

マッサージ

生理前のイライラ対策として、マッサージも有効です。

マッサージは滞りがちな血流やリンパの流れを促し、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌の抑制をサポートします。
特に寝る前のマッサージは副交感神経を優位にし、リラックス状態に導いてくれます。

肩・首・ふくらはぎなどをマッサージし、筋肉の緊張も和らげイライラ解消を目指しましょう。

十分な睡眠

生理前のイライラ対策として効果を実感しやすいのは、十分な睡眠を取ることです。

質の良い睡眠は、ホルモンバランスを整えイライラを和らげることにつながります。

1日7時間以上の睡眠時間を確保するのが理想ですが、忙しくて難しい場合は短時間の昼寝を取り入れるのもおすすめです。

また、睡眠の質が低下するので、寝る直前までスマホやパソコン作業をするのは控えるようにしましょう。

ストレス発散

日々感じるストレスを意識的に発散することは、生理前のイライラ対策として重要なポイントです。
ストレスはPMSの症状を重くする原因となるので、こまめに発散するようにしましょう。

  • 趣味を見つける
  • ゆっくり入浴する
  • 自然に触れる
  • アロマオイルを利用する

ストレスを感じてイライラすることは、程度の差はあっても誰にでも起こることです。
自分に合ったストレス解消法を見つけて、イライラが強くなる前に対応してみてください。 

生理の周期を把握

生理前のイライラ対策の1つとして、自分の生理の周期を確認してみることも重要です。
生理の周期を知ることで、PMSによってイライラする時期が把握できます。

「PMSの時期だから、イライラするのは仕方のないこと」と自覚することが大切です。
気分的に余裕が持てるようになり、ゆっくり体を休めるべきタイミングもつかめるようになります。

生理の周期を知るには、基礎体温を測定し把握するのがおすすめです。

専門医に相談

色々と対策をしてみても、イライラの症状がひどくて辛い…。

そのような場合は、専門医に相談することも視野に入れてみてください。

漢方薬やホルモン治療など、自分の症状に合った治療法やアドバイスがもらえます。

PMSは、女性にとって長く付き合っていかなければならない症状です。
無理や我慢を重ねずに、少しでも快適に過ごせるよう自分を大切にしましょう。

サプリメントを取り入れる

日々の習慣に加えて、ホルモンバランスをサポートするような成分を含んだサプリメントを取り入れるのも、前向きな対策のひとつです。
特にエクオールなどの成分を含んだサプリメントは、日々のコンディションを整えるサポートとして注目されています。忙しい毎日でも手軽に取り入れられるため、続けやすいのも魅力です。

ルミエル エクオール
  • 価格:2,980円~3,980円
  • 容量:30粒(1日1粒目安)

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食べ物の力で生理前のイライラや不調にやさしく向き合おう

今回は、生理前のイライラを抑える食べ物や対策について紹介しました。

バランスの良い食事を軸に、イライラを悪化させやすい食べ物を避けることが大切です。

PMSは、自分ではコントロールできない不調が現れる時期。
無理に辛さを我慢するのではなく、日々の食べ物のパワーを借りて、少しでもイライラが楽になるように過ごしましょう。