「また、この時期がやってきた…」
生理前に鏡を見て、そんなふうに頭を抱える女性も多いのではないでしょうか。
女性は、生理前になると肌荒れを引き起こしやすく、毎月お悩みになる方も多いことと思います。

今回は、生理前の肌荒れにおすすめの栄養素や食べ物についてご紹介します。「どうして生理前には肌が荒れるんだろう?」といった疑問についても解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

生理前に肌が荒れる原因

「そもそもどうして生理前には肌が荒れやすいの?」
女性は、毎月生理の時期が近付くにつれ、肌荒れを引き起こしやすい傾向があります。その原因とは、一体どういったものなのでしょうか?ここでは、その主な原因について解説いたします。

ホルモンバランスの乱れ

生理前に肌が荒れる原因の代表ともいえるのが、「ホルモンバランスの乱れ」です。
よく耳にすることがある「ホルモンバランス」という言葉ですが、具体的にどういったものなのでしょうか?

ホルモンバランスとは、一般的に“女性ホルモンの比率(バランス)”のことを意味します。女性ホルモンには主に「エストロゲン」と「プロゲステロン」といった2つの種類が存在し、女性の体内で多く分泌されています。まずは、この2つの女性ホルモンの特徴について詳しく見ていきましょう。

ホルモン 主な働き 分泌が多い時期
エストロゲン(卵胞ホルモン) ・美肌をサポート
・女性らしい体づくりをサポート
・気持ちを安定させる
卵胞期(生理後~排卵前)
プロゲステロン(黄体ホルモン) ・基礎体温を高める
・皮脂の分泌を多くする
・食欲を促進する
黄体期(排卵後~生理前)

普段は、この2つの女性ホルモンがバランスを取りながらそれぞれ分泌されることで、女性の心身の健康を支えています。しかしさまざまな要因により、そんなバランスに乱れが生じてしまうことも。その代表的な要因こそが、“生理前”です。

生理前(黄体期)は、黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌が多くなる時期とされています。プロゲステロンの分泌が多くなるということは、すなわちエストロゲンの比率(バランス)が下がってしまうということ。これが、生理前に肌荒れを引き起こす原因となります。

エストロゲンは、肌のハリやツヤを高めるなど、美肌にとってうれしい働きをするホルモンとされています。しかしエストロゲンの比率が下がってしまう生理前には、こういった美肌への効果が薄れてしまいがちに。また、エストロゲンが少なくなってしまう代わりに多くなるのが、もう一つの女性ホルモンであるプロゲステロン。

プロゲステロンは、基礎体温を高めるなどの良い働きもある一方で、皮脂の分泌を促進してしまうことも。皮脂は、適量であれば肌のツヤなどにもうれしい存在ですが、過剰に分泌されることでニキビなどの肌荒れを引き起こしやすくなります。生理前には、こういったホルモンバランスの変化によって、肌が荒れやすくなっているのかもしれませんね。

PMS(月経前症候群)によるストレス

生理前に肌が荒れる原因の二つ目は、「PMS(月経前症候群)」によるストレスなども考えられます。
PMSとは、生理前に女性が感じる精神的・肉体的な不調のことをいいます。感じ方には個人差があり、不調を強く感じる女性もいれば、ほとんど感じないといった女性などさまざまです。しかし、生理前にPMS不調を強く感じるといった女性は、肌荒れにも注意が必要かもしれません。

人は、脳にストレスを感じることで「コルチゾール」といったホルモンを分泌するようになります。コルチゾールとは通称ストレスホルモンとも呼ばれ、PMS症状で悩む女性なども知らぬ間に多く分泌していることがあります。

コルチゾールは、肌荒れの原因となりやすい顔の皮脂分泌などを促進したり、美肌にとって欠かせない肌バリアを弱める可能性があるとされ、肌にとってはマイナスな面となるホルモンでもあります。
重いPMS症状によって生理前にストレスを抱えている女性は、そうでない女性に比べ、コルチゾールも分泌しやすい状態に。こういったことが、生理前の肌荒れへとつながっている場合もあるかもしれません。

生理前に起きる主な肌荒れの種類と特徴

女性の肌は、生理周期によるホルモンバランスの乱れや、それに伴うPMS(月経前症候群)症状などにより荒れを引き起こしやすいことがわかりました。ここでは、生理前に女性を悩ませる主な肌荒れの種類・特徴について解説しています。

ニキビ

多くの女性を悩ませる、生理前のニキビ。生理前は、皮脂の分泌を促進させるプロゲステロンというホルモンが盛んになることから、ニキビができやすくなるとされています。皮脂は、過剰に分泌されることで毛穴詰まりを引き起こし、それによって炎症を起こした毛穴からニキビが発生しやすくなります。

また生理前は、皮膚のバリア機能をサポートするエストロゲンの分泌が低下することも要因の一つ。エストロゲンは、皮膚の細胞の機能を高めることで、外的刺激などから肌を守る効果が期待されています。

しかし、生理前はそんなエストロゲンの分泌が少なくなり、一方で皮脂を増やすプロゲステロンの分泌が多くなる時期。ニキビの元となりやすい皮脂が増え、それを守る機能も低下するとなると、ニキビができやすくなるのも納得ですよね。
生理前には、こういったホルモンバランスの変化によって、ニキビができやすくなるとされています。

テカリ

生理前になると、なんだかいつもより顔のテカリが気になるといった方も多いのではないでしょうか。“ニキビ”の項でもお伝えした通り、生理前にはプロゲステロンというホルモンの影響で、顔などに皮脂が出やすくなっています。

プロゲステロンは、女性のホルモンバランスを保つためにも必要な存在ではありますが、その比率が多くなることで皮脂を過剰に分泌させてしまうことがあります。

顔の皮脂腺は、鼻や額といったいわゆる“Tゾーン”と呼ばれる部位などに多くあります。これらの部位は特にテカリを感じやすい方も多く、普段からメイク崩れが気になるポイントでもありますよね。

生理前は普段よりも皮脂が多く出やすい時期ですので、メイク崩れなどもこまめにチェックするようにするといいでしょう。

赤み

生理前に現れる肌の赤みは、肌のバリア機能低下による「炎症」が原因かもしれません。
生理の時期が近付くと、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が低下しやすくなります。エストロゲンは、肌のハリやツヤをサポートするだけではなく、肌バリアの強化などにもうれしいホルモンとされ、さまざまな刺激から女性の肌を守っている存在でもあります。

しかしそんな頼もしい存在のエストロゲンですが、生理前になると体内での分泌量も低下気味に。エストロゲンが体内から不足することで、バリア機能が低下した肌は小さな刺激などにも敏感になり、結果的に「赤み」などの炎症を引き起こしやすくなります。

生理前によく肌が赤くなるといったお悩みがある場合は、こういったホルモン変化による肌バリア低下が原因かもしれませんね。

乾燥

生理前は、皮脂などによる肌荒れが起こりやすい一方で、乾燥も気になりやすい時期。「ベタベタはしないけど、代わりに乾燥が気になる」といった方も、生理前によるホルモン変化が関係しているかもしれません。

女性ホルモンの一つであるエストロゲンには、肌の保湿機能・バリア機能をサポートするといった働きも期待されています。

普段はエストロゲンのこういった働きにより、潤いを保たれている女性の肌ですが、生理前になるとその分泌量も低下気味に。エストロゲンによる保湿機能・バリア機能が弱まることで、細胞は水分を溜め込みにくくなり、やがて肌の乾燥を引き起こしやすくなります。

また特に注意が必要なのが、顎周りやフェイスラインなどの部位。これらは汗腺も少ないため、乾燥が進みやすい部位でもありますが、反対に皮脂腺が多い部位でもあります。

これがどういったことかというと、顎周りやフェイスラインの乾燥が進むと、その乾燥を補おうとした皮脂腺が過剰に皮脂を分泌させてしまう場合があるのです。こうして多く出た皮脂が毛穴詰まりを起こし、やがてニキビや吹き出物などにつながってしまうなんてことも。

生理前に「肌は乾燥するけど、顎周りやフェイスラインにニキビができやすい」といったお悩みがある方は、こういったエストロゲン不足による乾燥が原因かもしれませんね。

生理前に摂取したい栄養素

「毎月生理がくる以上、生理前の肌荒れは諦めなくちゃいけないの?」
そんなふうに思う方もいるかもしれませんが、生理前には、生理前に適した栄養素を摂取することで、肌荒れを緩和することができるかもしれません。ここでは、女性が生理前に意識的に摂取したい栄養素について紹介しています。

イソフラボン・エクオール

生理前に摂取したい栄養素の一つ目が、「イソフラボン」と「エクオール」です。
イソフラボンは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンと分子構造が似ていることから、通称「植物性エストロゲン」ともいわれています。

その名に相応しく、摂取後も体内でエストロゲンに似た働きをするため、生理前のエストロゲン不足を補うことができるのではないかといわれています。

それでは、エクオールとはどういった成分なのでしょうか?エクオールとは、イソフラボンを摂取したあと、体内である特定の腸内細菌と一緒になることで生成される成分です。エクオールは、イソフラボンよりもさらに強いエストロゲン様作用がある成分とされ、近年では美容や健康を意識する女性の間で注目されるようになりました。

しかし、すべての人の体内でエクオールが生成できるのかといわれると、そうではありません。人の持つ腸内細菌は一人ひとり違うため、エクオールを生成できる腸内細菌も、日本人では2人に1人ほどしか保有していないのだとか。自分がその腸内細菌を持っているかどうかは、簡単な検査などでも調べることができます。

しかし、万が一エクオール生成の腸内細菌を持っていない場合でも、最初からエクオールの状態で製造されたサプリメントなどもありますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

生理前のゆらぎを意識してイソフラボンやエクオールを取り入れたいと思っても、食事だけでは難しかったり、そもそも体質的にエクオールを作れないケースがあったりと、続けるうえで迷いやすい部分もあります。日々のリズム作りのために、取り入れてみてはいかがでしょうか。

ルミエル エクオール
  • 価格:2,980円~3,980円
  • 容量:30粒(1日1粒目安)

エクオール5mgと大豆イソフラボンアグリコン15mgに、植物由来ポリフェノールであるゲニステインを組み合わせ、ゆらぎやすい時期のリズムづくりを意識する大人女性に寄り添います。12種類のマルチビタミンと、鉄・亜鉛・カルシウムも配合。
ゆらぎと栄養のどちらも意識して取り入れられるサプリメントです。

ビタミンD

女性が生理前に感じやすい、不安・イライラ・気分の落ち込み。これらは、生理前に多くの女性を悩ませるPMS(月経前症候群)の症状によるものです。生理前にそんなPMS症状を感じやすい方は、もしかしたらビタミンDが不足しているのかも。

ビタミンDには、脳の神経伝達物質である「セロトニン」の分泌を促進する働きがあるとされています。セロトニンとは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分の落ち込みや不安をやわらげたり、気持ちを前向きにしてくれる働きがあるといわれています。

また、PMSなどによって精神的ストレスを感じると、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されやすくなります。コルチゾールは、ニキビや毛穴詰まりの原因ともいえる皮脂分泌を促進させるなど、肌環境にとってはよくない影響を与えることも。このように美容にも関係してしまうストレスは、できればあまり溜め込みたくないものですよね。

ビタミンDは、そういった気分の落ち込みやイライラをやわらげる働きが期待でき、PMS症状の緩和をサポートするといわれています。

亜鉛

生理前は、ホルモンバランスの変化などにより肌のバリア機能・ターンオーバーなども低下気味に。そんな普段よりゆらぎがちな生理前のお肌には、亜鉛を意識的に摂取してみてはいかがでしょうか?

亜鉛は、皮膚や髪のタンパク質合成に関わる必須ミネラルの一つで、生理前のゆらぎがちな肌にうれしい働きが期待できます。

亜鉛は肌や髪の主要な成分であるタンパク質をスムーズに合成させ、生理前の敏感肌にもうれしい成分であるため、意識的に摂取してみるといいかもしれません。

また、亜鉛もビタミンD同様、PMS(月経前症候群)によるイライラや不安の緩和も期待できます。肌や髪を労わりながら、メンタルヘルスまでケアできるのはうれしいですよね。

鉄分

生理前は、ぜひ意識的に鉄分を摂ってみてはいかがでしょうか。血液中のヘモグロビンの材料となる鉄分は、生理による貧血症状の緩和を期待できます。

生理のたびに経血を排泄する女性は、男性とくらべて貧血になりやすいとされています。そのため、生理がはじまる前から体に鉄分を蓄えておくことで、生理による貧血・鉄分不足を事前にサポートするようにするといいでしょう。

貧血や鉄分不足は、実は美容の面から見ても避けたいポイント。鉄分は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身のさまざまな細胞に酸素を運ぶために役立ちます。

つまり、私たちの体の細胞は、鉄分の働きによって元気な状態を維持しているとも考えられますね。しかし体内から鉄分が不足すると、どうなるでしょうか?酸素を十分に受け取ることができなくなった細胞は、だんだんと健やかさが損なわれるように。

そうすると、やがて皮膚や髪を構成する細胞も元気がなくなり、肌荒れや髪のパサパサ感なども感じやすくなります。
生理前には、次の生理に備えて、鉄分の摂取を心掛けてみましょう。

生理前におすすめの食べ物

前項では、生理前に適した栄養素を取り入れることで、生理前の肌荒れをサポートできることがわかりました。それでは、具体的にはどういった食べ物を食べればいいのでしょうか?

ここでは、生理前に積極的に食べたいおすすめの食べ物について紹介しています。

大豆食品

生理前におすすめの食べ物の一つ目は、大豆食品です。大豆には、女性ホルモンの一つであるエストロゲンに似たイソフラボンが豊富に含まれています。

それでは、具体的にどういった大豆食品を食べればいいのでしょうか?代表的なものをいくつかご紹介します。

  • 納豆
  • 豆腐
  • 味噌
  • 醤油
  • きな粉
  • 豆乳

和食などのお料理によく使われる食品が多い印象ですね。イソフラボンは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンと似た働きをする成分であり、生理前に不足しがちなエストロゲンの働きをサポートする効果が期待されています。

体内にエストロゲンが十分に備わっていると、肌のバリア機能の向上のみならず、ハリやツヤなどもサポートするため、お肌がゆらぎがちな生理前におすすめです。
調味料など、普段から取り入れやすいものもありますので、生理前にはぜひ活用してみてくださいね。

しらす干し

しらす干しには、PMS(月経前症候群)の緩和をサポートするビタミンDが豊富に含まれています。生理前は、ホルモンバランスの乱れによって気持ちがマイナスに傾きがちに。ちょっとしたことでイライラしたり、不安になったりと、心に負担がかかりやすい時期です。こういった精神的なストレスは、「コルチゾール」というストレスホルモンを生み出しやすく、またコルチゾールによる脂質分泌や肌バリアの低下といった働きが、生理前の肌荒れの原因の一つでもあります。

ビタミンDは、そういった気持ちの落ち込みを緩和する「セロトニン」といったホルモンを分泌させる働きがあるといわれています。セロトニンは、通称「幸せホルモン」とも呼ばれ、気持ちを前向きにさせたり、心の負担を軽くする効果が期待されています。セロトニンを増やし、ストレスを緩和することも、美肌のためには大切なことなんですね。気になる方は、意識して取り入れてみてもいいかもしれません。

また、脂溶性の成分であるビタミンDは、油に溶け出しやすいといった特徴があります。油と一緒に摂取することでより効率的に吸収できますので、油で炒めたり、アヒージョにしたりなど、油と合わせて摂取できる食べ方を選ぶのがおすすめです。

牡蠣

亜鉛・鉄分が豊富に含まれている牡蠣も、生理前にはおすすめの食材。一般的に貝類は亜鉛や鉄分が多く含まれている傾向がありますが、中でも牡蠣は特に含有量が多く、生理前の女性におすすめの食べ物です。

お鍋やポン酢などで食べてもおいしい牡蠣ですが、変わり種では「豆乳と牡蠣のクラムチャウダー」などはいかがでしょうか。亜鉛・鉄分にくわえ、豆乳のイソフラボンも合わせて摂取できるほか、お腹もじんわりと温められるため生理前の女性におすすめです。

ハーブティー

生理前のPMS症状で気分が落ち込んでいるときにおすすめなのが、ハーブティーです。生理前は、多くの女性が心身ともに不調を生じやすく、ストレスを感じやすい時期。
こういったストレスは、ストレスホルモンであるコルチゾールを増やし、肌荒れなども引き起こしやすくなります。

そういったPMS症状にお悩みの方は、一度ハーブティーを試してみてはいかがでしょうか。ハーブティーは、気持ちをホッと安心させ、リラックスする効果が期待でき、女性のPMS症状などにもおすすめです。

ぜひ、自分に合ったハーブティーを探してみてくださいね。ビタミンCが豊富なローズヒップティーなどもおすすめです。

生理前におすすめの生活習慣

前項では、生理前に食べるべき食べ物についてご紹介しました。食べ物でのケアにくわえ、なにか日常生活で気を付けるべきポイントはあるのでしょうか?
ここでは、生理前におすすめの生活習慣について紹介しています。ぜひ、生理前におすすめの食べ物と合わせて試してみてくださいね。

低刺激のスキンケアを心がける

生理前のスキンケアは、なるべく低刺激を意識するようにしましょう。
生理前は、普段よりもお肌がゆらぎがちな時期。それは、美肌の鍵を握るエストロゲンの分泌が低下しているため。

またそれにくわえ、生理前に増えるプロゲステロンの影響により、皮脂分泌も盛んに。顔が脂っぽいと、ついゴシゴシと洗顔やスキンケアをしたくなりますよね。

しかし、肌バリアが弱まっている生理前には、刺激の強いスキンケアはグッと我慢しましょう。角質を取り除くピーリングなどもあまりおすすめではありません。

生理前のスキンケアは、汚れを優しくオフして、その後はたっぷりの保湿を。刺激の強い成分が入ったスキンケア用品も、生理前は避けたほうがいいかもしれません。

生理前には、お肌を“守る”ことを意識しながらスキンケアを行ってみてくださいね。

血糖値の上昇に気を付けて食事をとる

生理前の旺盛な食欲を制するには、「血糖値上昇」に注意して食事をとるようにしましょう。
生理前になると、「食欲が止まらない」「すぐにお腹が減る」と感じる女性も多いのではないでしょうか。

生理前は、黄体ホルモンであるプロゲステロンが多く分泌される時期です。プロゲステロンは、基礎体温を高めたり妊娠のしやすさをサポートするといった働きがある一方、「食欲を増進させる」といった女性にとってはしばしば悩みの種となる働きも。生理前はいつもより食欲が強くなるといった方は、このプロゲステロンの影響が関係しているかもしれません。

しかし、ただでさえストレスを感じやすい生理前は、できるだけ食べたいものを我慢したくはないですよね。その場合は、なるべく血糖値を上昇させない食事を意識しましょう。

食前に食物繊維の豊富なサラダや海藻を取り入れたり、ゆっくりよく噛んで食べるなどの工夫だけでも、血糖値上昇を抑えることができます。生理前は食事のとり方にも工夫をし、なるべくストレスを貯め込まないようにしましょう。

十分な睡眠を取る

肌荒れが気になる生理前は、たっぷりの睡眠で肌細胞の修復をサポートしましょう。

睡眠不足は、肌のターンオーバーの乱れなどを引き起こし、肌荒れの原因につながりやすくなります。しかし睡眠が十分にとれていると、肌のバリア機能なども働きやすくなるため、生理前の敏感な肌にも効果的。

生理前は、美肌の鍵を握るエストロゲンも不足しやすい時期です。質の高い睡眠を十分に取ることで、生理前の肌荒れを予防しましょう。

サプリメント・漢方薬を活用する

生理前の肌荒れには、市販のサプリメントや漢方薬を取り入れる方もいます。
サプリメントでは、「イソフラボン(エクオール)」成分の入ったサプリメントがおすすめです。イソフラボン(エクオール)は、生理前に不足しがちな女性ホルモンであるエストロゲンに似た分子構造をしていることから、「植物性エストロゲン」ともいわれています。

エストロゲンは、美肌を作り出すホルモンとしても知られていて、女性の肌や美容にとっての強い味方でもあります。

イソフラボンはその分子構造のみならず、摂取後も体内でエストロゲンに似た働きをするため、エストロゲンが不足する生理前には意識して摂るとよいとされています。

漢方では、「桂枝茯苓丸」や「加味逍遙散」などがおすすめ。生理前のイライラや冷えなどをサポートするため、肌荒れの原因の一つでもあるストレスの緩和が期待できます。

皮膚科や婦人科で薬・ピルの処方を検討する

食べ物や生活習慣を見直しても、どうしても生理前の肌荒れが改善しないといった場合は、皮膚科や婦人科といった医療機関を受診してみるのもいいかもしれません。

症状を医師に相談後、皮膚科ではビタミン剤や抗生物質、婦人科ではピルなどの処方が受けられる場合があります。

生理前の肌荒れは食事や生活習慣を工夫して対策しよう

多くの女性を悩ませる生理前の肌荒れは、ホルモンバランスの乱れや、それに伴うPMS(月経前症候群)のストレスが関係していることがわかりました。

生理が近付くと、美肌を司るエストロゲンが不足し、反対に皮脂分泌を促進させるプロゲステロンが増えやすいことが原因と考えられます。

生理前の肌荒れには、イソフラボン(エクオール)・ビタミンD・亜鉛・鉄分などの栄養素を意識的に摂取するようにしましょう。食事で取る場合には、大豆食品・しらす干し・牡蠣などがおすすめ。ハーブティーでホッと一息リラックスするのもいいかもしれませんね。

また、肌が敏感になりやすい生理前には、なるべく低刺激のスキンケアを。時にはサプリメントや漢方薬を活用してみるのもいいでしょう。
生理前の肌荒れには、できる限りの対策を。毎月のちょっとした工夫で、いつでも美しく健やかな肌を目指したいですね。