美容を意識する人などに人気の成分、ビタミンC。ビタミンCは、美肌やエイジングケア・疲労回復などにもうれしい成分として、日頃から摂取している方も多いことと思います。

そんなビタミンCですが、おすすめの摂り方はあるのでしょうか?この記事では、ビタミンCの効率的な摂り方や、その美容効果などについて紹介しています。ビタミンCの体内での働き方についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ビタミンCとは?

美容にうれしい成分として知られる、ビタミンC。そもそもビタミンCとは、どういった働きをする成分なのでしょうか?まずはビタミンCの基本的な成分情報や、主な働きについて解説していきます。

ビタミンCの基本情報

ビタミンCとは、正式には「アスコルビン酸」と呼ばれる水溶性のビタミン成分です。レモン、オレンジ、グレープフルーツなど、柑橘類に多く含まれているイメージがありますよね。また、美容や健康にうれしい成分であることも広く知られています。

そんななじみ深い成分である、ビタミンC。しかし実は、人間はビタミンCを体内で作り出すことができないことをご存じでしょうか?

その理由は、人間はビタミンCを体内で合成するための酵素を持っていないから。哺乳類をはじめとした多くの動物は、ビタミンCを作り出すための酵素を体内に保有しています。しかし人間や一部の動物は、その酵素を体内に保有していないため、ビタミンCを自分の体で作ることができないのです。

そのため私たち人間は、食事などから意識的にビタミンCを摂取する必要があります。最近ではサプリメントなどによって手軽にビタミンCを摂取できるようになりましたね。そういった便利なアイテムを活用して、賢くビタミンCを取り入れていきましょう。

そんなビタミンCは、私たちの体の中で一体どういった働きをするのでしょうか?その点について、次の項で解説いたします。

ビタミンCの主な働き

摂取したビタミンCは、その後体内でどのような働きをするのでしょうか?その主な働きについて、3つ紹介いたします。

主な作用 体内での働き方
抗酸化作用 加齢・紫外線・大気汚染などによって発生する活性酸素から細胞を守り、細胞の酸化を防ぎやすくします。
コラーゲン生成をサポート コラーゲンが体内で生成される際の材料として利用され、体内のコラーゲン量の増加をサポートします。
鉄分の吸収をサポート 体内に吸収されにくい非ヘム鉄の吸収を助けることで、食事からの鉄分の吸収率を上げやすくします。

ビタミンCの代表的な働きとして、「抗酸化作用(こうさんかさよう)」があげられます。

抗酸化作用とは、その名の通り「酸化」に「抗う」作用のことをいいます。それでは、酸化とはどういった現象なのでしょうか?

私たちの体の中では、ストレスを感じたときに「活性酸素(かっせいさんそ)」という物質が作り出されます。活性酸素は、少ない量であればそれほど心配する必要はありませんが、過剰に増えることで体の細胞にダメージを与え、傷つけてしまう可能性があります。これが、細胞の「酸化」につながる仕組みとなります。

活性酸素の原因となるストレスは、心身の疲れはもちろんのこと、紫外線やタバコの煙、空気中の汚染物質など、私たちの生活環境にさまざま存在しています。

それでは、ストレスを受けて活性酸素が作り出されるたびに、細胞はどんどん傷ついていく一方なのでしょうか?実は、そんな活性酸素のダメージから細胞を守ってくれるものがあります。それが、ビタミンCなどに含まれる強い抗酸化作用です。ビタミンCの強い抗酸化作用は、活性酸素による細胞への攻撃を抑制し、細胞を保護する働きがあります。
抗酸化物質と呼ばれる成分はビタミンCだけではありませんが、なじみ深い成分であること、また強い抗酸化作用があることから、ビタミンCが持つ抗酸化作用が注目されています。

また、ビタミンCはコラーゲンや鉄分の生成・吸収にも深く関わっています。
口から摂取したコラーゲンは、体内で一度小さく分解されたのち、またあらたに生成されてコラーゲンとして体内で働くようになります。この生成の過程に必要となってくるのが、ビタミンCです。ビタミンCは、いわばコラーゲンが生成される際の“材料”として消費されるため、体内に不足しているとコラーゲンを十分に生成しづらくなります。逆にいうと、ビタミンCがいつでも体内に十分にそなわっていることで、コラーゲンがスムーズに生成されやすくなるともいえます。

また、コラーゲン生成の材料は、ビタミンCだけではありません。ビタミンCと合わせて、鉄分もコラーゲン生成の際に材料として消費されます。しかし鉄分の中には、種類によっては体内に吸収されにくい性質を持つものがあることをご存じでしょうか?それが、「非ヘム鉄」です。非ヘム鉄とは、小松菜・ほうれん草・大豆などをはじめとした植物性の食品に多く含まれる鉄分です。この非ヘム鉄は、そのままでは体内に吸収されにくい性質を持ちますが、ビタミンCと合わせて摂ることで吸収率を上げることができます。
鉄分の吸収率を上げることは、ひいてはコラーゲン生成のサポートにもつながっている、ということになります。

ビタミンCは、ビタミンC自体の強い抗酸化作用だけではなく、コラーゲン・鉄分のためにも必要な成分であることがわかりましたね。
そんなビタミンCですが、たくさん摂りすぎても問題はないのでしょうか?その点について、次の項で解説いたします。

ビタミンCは摂りすぎても問題ないの?

意識的に摂取したいビタミンCですが、過剰摂取の心配はないのでしょうか?

結論からいうと、ビタミンCは過剰摂取になりにくいとされています。
水溶性のビタミンであるビタミンCは、体内に溜めておける量に限りがあります。一度に多く摂取した場合、消化管で吸収しきれなかった分は尿により体の外へと排泄されるため、大きな過剰症にはつながりにくいのかもしれません。

しかし、ビタミンCは酸性の成分でもあるため、人によっては腹痛・下痢などの症状をともなう場合があります。胃やお腹の調子が悪いときなどは、摂取を控えるなど、自分の体と相談して様子をみましょう。

ビタミンCのうれしい美容効果

前項では、ビタミンCの体内での働き方などについて紹介しました。それでは、そんな働き方を経て、その後ビタミンCはどのような美容効果を発揮するのでしょうか?その主な美容効果について、3つ紹介いたします。

透明感をサポートする

ビタミンCには、肌の透明感をサポートし、美肌に近付ける効果が期待できます。

人間の細胞は、生活環境や加齢などのあらゆるストレスにより、つねに「酸化」と隣り合わせにあります。細胞が酸化すると、どうなるのでしょうか?

人間のあらゆる組織は、一つ一つの細胞によって支えられています。この細胞とは、「皮膚細胞」もまた同様です。外的刺激やストレスなどにより、皮膚細胞がダメージを受けると、酸化が進みやすくなります。皮膚細胞が酸化すると、細胞が皮膚組織を十分に支えきれなくなり、シワやたるみなどの弾力不足をはじめ、メラノサイトが刺激されることによりシミなどの色素沈着を起こしやすくなります。これが、透明感をなくしてしまう原因の一つでもあります。

ビタミンCの持つ抗酸化作用は、そういった酸化から細胞を守る働きがあります。ビタミンCを積極的に摂取することにより、紫外線などで生じた活性酸素から細胞を守ることでシミ・くすみなどをサポートし、透明感につながりやすくなります。

ハリ・ツヤを支える

肌のハリやツヤといえば、コラーゲンのイメージが強いですよね。そのイメージ通り、肌のハリ・ツヤは主にコラーゲンによって作られています。そう考えると一見、「ビタミンCはハリ・ツヤには関係がないのでは?」とも思えてしまいますよね。しかし、肌の弾力を支えるコラーゲンとビタミンCには密接な関係があるんです。

コラーゲンが体内で生成される過程には、ある成分が必要となります。それがビタミンCです。ビタミンCは、コラーゲンが体内で生成される際に使われる成分のため、体内のコラーゲン量を増やすためにはビタミンCの存在が重要になります。ビタミンCを日頃から意識的に摂取しておくことで、スムーズにコラーゲンを生成でき、ハリ・ツヤのある肌を目指せます。

また、コラーゲン生成時にはビタミンCのほか、鉄分も同じように使用されます。ビタミンCと合わせて、鉄分も摂取するようにするとより効率的かもしれませんね。

エイジングケアをサポートする

年齢を重ねても、いつまでも若々しい見た目でいられたらうれしいですよね。ビタミンCは、そんなエイジングケアにもおすすめの成分です。

若々しさを維持するために大切なポイントは、細胞を健康に保つこと。私たちの身体は、何十兆個にも及ぶ細胞によって構成されています。しかし、紫外線などのあらゆる刺激によって生まれる活性酸素は、増えすぎることで細胞一つ一つを傷つけてしまいます。これによってなにが起こるかというと、皮膚・血管・内臓などの組織の損傷。これがいわゆる、「老化」へとつながります。

それでは、そんな老化に抗う方法はないのでしょうか?ここで大切になってくるのが、ビタミンCの「抗酸化作用」です。

ビタミンCは、外的刺激などによるダメージから体の細胞を守る抗酸化作用に優れています。ビタミンCの強い抗酸化作用によって、細胞が健康的に保たれていると、皮膚をはじめとしたさまざまな組織を若々しく保ちやすくなるかもしれません。

ビタミンCを多く含む食べ物・飲み物

積極的に摂取したい成分である、ビタミンC。日頃の食事からも意識して摂取していきたいですよね。ここでは、ビタミンCを多く含む食べ物や飲み物について紹介いたします。

果物

ビタミンCといえば、果物をイメージする方も多くいますよね。そのイメージ通り、ビタミンCはさまざまな果物に多く含まれています。

    ビタミンCを多く含む主な果物

  • キウイフルーツ
  • アセロラ
  • レモン
  • いちご

スーパーなどでもおなじみの果物が多くありますね。アセロラは、ジュースなどのドリンク類で見かけることがあるのではないでしょうか。

いちごを食べるときは、ぜひヘタをつけたまま洗い、食べる前にヘタを取るようにしましょう。いちごのビタミンCは、ヘタの真下に多く含まれています。そのため、ヘタを取ってから水で洗ってしまうと、ヘタを取った部分からビタミンCが流れ出てしまい、せっかくのビタミンCが減ってしまいます。ヘタ周辺の果肉部分を切り落としてしまうのも、ビタミンCの観点で見るとなるべく避けたいですね。

果物は、ビタミンCをおいしく手軽に摂取できるため、積極的に摂取したい食品です。

野菜

ビタミンCを豊富に含む食べ物は、果物ばかりではありません。野菜にも、ビタミンCを多く含むものがたくさんあります。

    ビタミンCを多く含む主な野菜

  • 赤パプリカ・黄パプリカ
  • 芽キャベツ
  • トマト
  • ブロッコリー
  • じゃがいも・さつまいも

ポピュラーなものから、少し意外に感じるものまで、さまざまあったのではないでしょうか。

特にじゃがいもやさつまいもなどは、あまりビタミンCのイメージがないという方も多いかもしれません。少し意外かもしれませんが、これらのイモ類にも多くのビタミンCが含まれています。

また、基本的に熱に弱いとされるビタミンCですが、イモ類に含まれるビタミンCは加熱に強いともいわれています。その理由は、イモ類に含まれるでんぷん質。じゃがいもやさつまいもなどに含まれるビタミンCは、でんぷんによって守られているため、熱にも強いのだそう。カレー、肉じゃが、炊き込みご飯など、イモ類は加熱調理がおいしい食材ですので、これはうれしいポイントですよね。

飲み物

ビタミンCを多く含む飲み物をご紹介します。食べ物からの摂取だけではなく、飲み物でより手軽にビタミンCを摂取できたらうれしいですよね。

    ビタミンCを多く含む飲み物

  • 青汁
  • 緑茶
  • トマトジュース

青汁は、一般的にケールや大麦若葉などを原料につくられているものが多くあります。青汁に含まれるケールにはビタミンCが豊富に含まれているため、ビタミンC補給におすすめです。

また、緑茶はなるべく「玉露(ぎょくろ)」を使用したものを選ぶといいでしょう。玉露には多くのビタミンCが含まれているため、緑茶の種類の中でもビタミンC成分が多い傾向があります。

トマトジュースは、一般的には加熱処理されているものが多く、生のトマトに比べるとビタミンCは少ない傾向にあります。そうはいっても、トマトはビタミンCを豊富に含む食材。飲み物にすれば多くの量を摂取できますので、トマトジュースもビタミンC補給の飲み物としておすすめです。

ビタミンCを食品で摂るときのポイント

ビタミンCを食事で摂る際は、あるポイントを工夫することで効率的に摂取できます。ビタミンC食材を調理するときは、ぜひ参考にしてくださいね。

断面を水にさらさないようにする

ビタミンCを多く含む食材を水にさらす場合は、なるべくカットする前に行いましょう。

水溶性の成分であるビタミンCは、水に溶け出しやすい性質があります。カットした断面を水にさらすと、せっかくのビタミンCが溶け出してしまう場合も。野菜などを水洗いする際は、カットする前に洗うようにしましょう。

加熱調理を避ける

ビタミンC食材を調理する際は、なるべく加熱を避けるといいでしょう。

ビタミンCは一般的に熱に弱いとされています。焼いたり茹でたりして食材に熱がくわわると、せっかくのビタミンC成分が損なわれてしまう可能性があります。そのため、なるべく生で食べられる料理方法がおすすめです。ビタミンCを多く含む果物・野菜は生で食べるとおいしいものが多いですので、これはうれしいポイントですよね。

また例外として、ビタミンCが豊富なじゃがいもやさつまいもは、熱に強いともいわれています。イモ類に含まれているでんぷん質がビタミンCを熱から守ってくれるのだそう。じゃがいもやさつまいもは、ホクホクに温めてこそおいしい食べ物。無理せずおいしく調理して、効率的にビタミンCを摂取しましょう。

汁ごと食べるようにする

一般的に熱に弱いとされるビタミンCですが、そうはいっても加熱調理で楽しみたい場合も多いですよね。その場合は、なるべく調理で出た汁ごと食べるようにしましょう。

ビタミンCは熱に弱いといっても、加熱によって完全に損なわれているわけではないかもしれません。しかし水溶性の成分であるため、煮る・茹でるなどの工程により、残りのビタミンC成分が汁に流れてしまっている可能性があります。

そのため、煮汁や茹で汁ごと食べるようにするといいでしょう。スープや鍋、カレーやシチューなど、汁までおいしく楽しめる料理を選ぶといいですね。

ビタミンCサプリを賢く取り入れるコツ

ビタミンCは食品での摂取もおすすめですが、食事のバランスが崩れているときなどは、サプリメントを取り入れてみてもいいかもしれませんね。ここでは、ビタミンCをサプリメントで摂るときのポイントとおすすめのビタミンCサプリについて紹介します。

食後に摂取する

ビタミンCサプリを摂るタイミングは、食後がおすすめです。

水溶性ビタミンであるビタミンCは、水に溶け出しやすい性質を持ち、長く体内に残りづらい特徴があります。まして空腹時に摂取すると、すぐに体内へ吸収されるため、排泄も速まってしまうとされています。

そうはいっても、サプリメントなので基本的にはいつ飲んでも問題はありません。しかし空腹時のビタミンCサプリの摂取は、胃腸への刺激や負担となってしまう場合も。
そのためにも食後に摂取するようにし、ゆっくりと時間をかけて体内へ吸収させ、体への負担も軽くしたいですね。

小分けに摂取する

ビタミンCサプリは、一度にたくさんの量を摂取するのではなく、少ない量を数回に分けて摂取するといいでしょう。

積極的に摂取したいビタミンC成分ですが、実は体内に溜めておける量が限られています。余計に摂取した分は尿として排泄されてしまうため、せっかくのビタミンCが無駄になってしまうなんてことも。

そのため、多くの量を1度で済ませるのではなく、少ない量を1日数回に分けて摂取するようにしましょう。1日数回に小分けすることで、前に摂取した分が体内からなくなっても、また新しいビタミンCが入ってくるため、長い時間ビタミンCを体内に溜めておくことができます。

前項でお伝えした「食後の摂取」と合わせて、3度の食事のあとに摂取するなどするといいかもしれませんね。

熱いお湯での摂取を避ける

ビタミンCサプリを飲むときは、なるべく熱いお湯・お茶などは避けるようにしましょう。

ビタミンCは熱に弱いため、温度の高いものと一緒に飲んでしまうと、成分が影響を受けてしまう可能性も。それほど高温のお湯で飲むことはあまりないかもしれませんが、なるべくお水やぬるま湯での摂取が安心です。

吸収率と持続性にこだわったビタクリアC

「ビタクリアC」は、リポソームビタミンCをはじめとした5種類のビタミンCを配合し、ゆっくり溶けて長く続くタイムリリースタイプのビタミンCサプリメントです。
「一度に摂っても排出されてしまう」というビタミンCの弱点と向き合い、新しい発想で開発されたのが「ビタクリアC」です。こだわりのビタミンCサプリメントです。

ビタクリアC
  • 価格:1,680~1,980円
  • 容量:90粒(1日3粒)
  • 形状:カプセル

1日3粒で1,000mgのビタミンCを摂取でき、食事だけでは補いにくい栄養をしっかりサポートします。
5種類のビタミンC(リポソームビタミンC、ビタミン誘導体、VC-LC70、VC-80R、ピュアビタミン)を配合し、それぞれ溶け出すスピードが異なるため、ゆっくり溶けてしっかり届く。
毎日の美容習慣や健康維持のために、ぜひお試しください。

ビタミンCを上手に取り入れて若々しくハリのある毎日を送ろう

ビタミンCは、その強い抗酸化作用により、皮膚細胞をはじめとしたさまざまな細胞の健康をサポートしています。また、肌のハリ・ツヤに関わるコラーゲンの生成にも関わるなど、美肌やエイジングケアにうれしい成分といえます。

熱に弱いビタミンCは、なるべく加熱調理を避けるようにしましょう。また水洗いする際も、断面からビタミンC成分が流れ出ないよう注意が必要です。
サプリメントで摂るときは、食後の摂取がおすすめ。また、長く体内に溜めておけない成分であるため、1日数回に分けて摂ることで、効率的に吸収することができます。

なるべく工夫して取り入れ、その美容効果を十分に発揮したいですよね。ビタミンCを日常に上手に取り入れて、いつまでも若々しく、美しく健やかな毎日を目指しましょう。

参考:厚生労働省-ビタミンC
参考:公益財団法人長寿科学振興財団-ビタミンCの働きと1日の摂取量